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コウマ(黄麻、Corchorus capsularis)は中国原産と推定される一年生草本。別名をジュート、インド麻、標準和名をツナソ(綱麻)といい、熱帯および亜熱帯に生長する。繊維をとる目的で栽培され、インド・バングラデシュが主な生産地である。繊維製品はしばしば英語名称のジュートと呼称される。 高温多湿で湿潤な環境を好む。繊維は茎から採取し、水に浸して醗酵させるため、ジュート繊維生産には大量の水が必要となる。100日ほどで生長し、2mから3mに伸び、開花の後、球形の果実を結ぶ。栽培は、冬終わりから春はじめにかけて播種し、夏はじめから半ばにかけて収穫する。花をつけてから実がつくまでのどの時期に刈り取るかにより、生産される繊維の質が左右される。一般に花が終わった時期に収穫したものからもっとも良質の繊維をとることができる。 日本でもかつては九州で栽培された。 なお、ジュートと呼ばれる植物には、同じシナノキ科ツナソ属のシマツナソ(C. olitorius)があり、こちらも繊維原料として栽培される。シマツナソはアラビア語名をモロヘイヤといい、蔬菜としても栽培される。 ジュート繊維以下、コウマとシマツナソの両方をジュートと扱い、ジュート産業について述べる。 ジュート繊維は伸びる度合いが小さいため、安定しており、また毛羽があるため保温性に富む。この安定した性質から、導火線・カーペット基布や畳表・ひも・袋やバッグなどを作るのに使われる。逆に耐久性には乏しいため、ロープには適さない。ジュートによる袋は南京袋といわれて親しまれる。ジュート生産の過程で出る廃棄物の処理が環境にかけるコストは少なく、またジュート製品自体の生物分解性が高いことから、近年は環境への負荷が少ない素材としても注目されている。主要生産国である南アジアが最貧国であることも手伝い、ジュート製品を用いたフェアトレード事業も行われている。 ベンガル地方を中心とするインドでのジュート繊維の生産は、すでに18世紀以前より手工業により行われていた。しかしジュート産業の本格的な工業化はイギリスによる植民地化と産業革命の影響を受けてからである。かつてはスコットランドでもジュート繊維の加工が行われたが、現在のジュート加工の中心は、それぞれの生産国にある。 現在のジュートの生産量は年間約300万tほどで推移している。そのほとんどを南アジアおよび東南アジアに産する。生産国の上位はインド(約60%)、バングラデシュ(約25%)、中国(4%)である。ジュート加工はインドおよびバングラデシュの主要産業のひとつであり、コルカタ、チッタゴン、クルナなどの貿易港はジュート輸出港としても知られる。 外部リンク
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