タケ

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?タケ亜科新エングラー体系
分類
植物界 Plantae
被子植物門 Magnoliophyta
単子葉植物綱 Magnoliophyta
イネ目 Poales
イネ科 Poaceae
亜科 タケ亜科 Bambusoideae

(たけ、:bamboo)とは、イネ目イネ科タケ亜科に属する多年生常緑草本植物で、大型のものの総称。分類によっては「タケ科」とすることもある。一般的には大型のものを「」、小型のものを「」と呼ぶが、詳しくは後述する。また、竹を「草本」とするか「木本」とするかについては異説がある。『木#定義を巡って』も参照。

目次

概要

竹は気候が温暖で湿潤な地域に分布し、アジア温帯熱帯地域に多いがササは寒冷地にも自生する。竹・ササの分布は北はサハリンから南はオーストラリアの北部、西はインド亜大陸からヒマラヤ地域、またはアフリカ中部にも及ぶ。北アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカの大部分には見られない。

通常、地下茎を広げることによって生息域を広げる。一部の竹は周期的に開花し一斉に枯れることが知られている。その周期は極めて長く、マダケの場合は120年周期であると推定されている。しかし、まだ周期が分かっていない種類も多い(日本におけるモウソウチクの例では、種をまいてから67年後に一斉に開花・枯死した例が2例(1912年→1979年・1930年→1997年)記録されている[1])。竹の種類によって開花周期に幅が見られるが、一般にはおおよそ60〜120年周期であると考えられている[2]

竹は成長力が強く、ピークの時は1日で1m以上成長する。竹林の近くにある民家の中に竹が侵入する(竹の子が生える)被害もある。地下茎が地面を広く覆うことからがけ崩れには強いが、逆に強風、地滑り、病気などには弱く、放置された竹林で地滑りの発生が多いという研究もある。

乾燥が十分なされたものは硬さと柔軟さを備えており、さまざまな素材として利用される。その繊維を利用しても作られている。竹酢液竹炭としても利用されるほか、飼料、建材、工芸材料などとしても用いられている。

また、食材としては、若いものをとして食べるほか、動物には葉を食料として利用するものもあり、ジャイアントパンダはこれを主食としている。

モウソウチクを除く種の多くは、その地域でしか生育しないことが多いが、その理由は不明である。

分類学上の扱い

竹類にはタケ類(竹)とササ類(笹)とバンブー類がある。これらはすべて1つのグループで、通常はイネ科タケ亜科、場合によっては独立したタケ科を認める。

竹と笹とバンブーの違い

タケ類(竹)とササ類(笹)、バンブー類の相違点を以下に挙げる。

地下茎の有無
地下茎で生育繁殖するタケ類、ササ類とは異なり、バンブー類は分げつ(分蘖)によって立ち状になる(後述)。
竹皮の着生
タケ類は生育後落下するが、ササ類は生育後も着生している。
葉の形態
タケ類は格子目があるが、ササ類にはそれが無く縦に伸びる平行脈である。
開花
タケ類は約120年周期、ササ類は40-60年周期でどちらも開花後には枯死する。
分布
日本ではタケ類は青森から九州だがほとんどは帰化と見られる。ササ類は北海道や高山地帯にも自生する。

一般的には丈の低いものが笹竹の略とされる。名前に○○だけ・○○ざさ・○○ちくとついていても実際の竹・笹の判断とは違う場合がある。ただし、植物学的には「成長すると稈鞘(たけのこの皮)が落ちるのが竹、残って(タケ・ササ類における「茎」)を包むのが笹」とする。しかし、オカメザサのように膝丈ほどの竹やメダケのような背の高い笹もあることになる。なお、熱帯地方のバンブーというのは、外見が竹に似ているものの、地下茎が横に這わず、株立ちになるもののことである。

パルプ業界では竹とバンブーとの区別もある。

ちなみに、日本に見られるタケの多くは帰化植物と考えられ、一部種類には日本野生説もあるが、ほとんどは中国原産である。笹は日本産のものが多くあり、地方変異も数多い。

竹の種類

竹の道 (嵯峨野にて撮影)
竹林 (林昌寺にて撮影)
竹林 (瑞泉寺にて撮影)
荒廃した竹林

竹の種類は、世界で600種とも1200種とも言われる。日本には150種、あるいは600種があるといわれる(いずれも学説によって異なる)。 以下は、日本に生育する竹のうち、代表的なものを挙げたものである。

利用

素材として

枝葉を切り落とした主軸は(さお。竿とも書く。)と呼ばれる。内部が空洞なので、としての性質を強く持つ。つまり、しなやかでそれなりに強い素材である。しかもそれを構成するのが細長い繊維細胞であり、これも管である。したがって、特に引っ張りには強い。しかし、横からの力には管が壊れる形での破壊が起こりやすい。また、加重を支えるのには向かない。状況に応じ、そのまま、また、割って細い板状にして使用される。横からつぶしたものはロープのようにも使える。さらに細い棒状にしたものは竹ひごと呼ばれる。

繊維が強く丈夫であり、一般の材木と同様に建材として利用される。また、弾力性に富んでいるため、バネ様の素材として利用される場合もある。さらに、細工が容易なので、簡易的な利用にも向く。

伐採したままの青竹、火であぶって油抜き(水分を除去する)をしたもの、さらにあぶってある程度炭化させたもの、伐採後数ヶ月から数年間自然に枯らしたもの、家屋屋根裏で数十年間囲炉裏で燻された煤竹と、種々の素材が得られる。これらは弾力性、硬さ、耐久性などが異なり、利用目的によって使い分けられる。 青竹は容易に入手できるが、耐久性に問題があり、使い捨ての感が強い。煤竹は独特の色(煤竹色)をしており、硬く、耐久性に富むが、入手は困難である。

桿はほぼ円柱状で中空であり、きわめて軽くて丈夫であり、非常によくしなる。そのため釣り竿棒高跳の竿などの特殊な使用例がある。

伐採の時期により耐久性に違いがあることが知られる。一般的に、水を上げている活動期に伐採された物は耐久期間が短く、晩秋から冬の休眠期に伐採された物は耐久期間が長い。

材木として

  • 竹小舞:和風建築の塗り壁の素地
  • 竹筋コンクリート:鉄が不足していたときには使われていた(原ノ町駅などの建築物に現存する)。
  • 床材
  • すだれ
  • 建築外部足場:日本ではあまり見ないが、香港や台湾、中国、東南アジアでは、比較的高いビルの建築現場でも足場材として使われる。
  • 冬囲いの材料
  • 竹垣

パイプ・容器として

ある程度の長さに切り、途中の仕切りを突き抜けば、立派なパイプができる。大きいものは直径10cmくらいから細いものまで、自由に選べる。また、これを縦に半分に切れば、水を流したりするのに便利である。

  • 火吹き竹: かまどの火に空気を送るために使う、風呂や焚き火にも使う。
  • 吹き矢の筒
  • : 半割にし節をそぎ落とした状態で利用する。軒に渡すことで雨どいにしたり、流しそうめんの流路、水飲み場の導水、温泉の湯冷まし路などに利用される。
  • 楽器: 日本では尺八篠笛能管龍笛篳篥などの竹製管楽器が伝統的。外国には竹製の打楽器がある。竹製楽器のみのオーケストラ団がある。バリ島ジェゴグも有名。
  • キセルの羅宇(筒)
  • 水鉄砲紙玉鉄砲
  • ししおどし
  • 竹筒: 一方の節を1つ残し、他方を余裕を持って切ることで、口の大きい容器となる。水をくんだり、花を生けるのにも使える。上下に節を残して切れば、密閉された部屋が手に入る。片方に小さな穴を開ければ、口の小さな容器になる。水筒などに。また、これに米を詰め、火にかける調理法がある。

竹を切らない、あるいは一つの節をそのままにした場合、密閉された容器となり、これを火中に投入すると派手な音を立てて破裂する。これが爆竹の由来である。

ロープとして

工芸品・日用品の素材として

手に入りやすく、削る・曲げるなどの加工がしやすい。繊維の方向がはっきりしており、それに沿った方向には細かく割りやすい。節の部分で割れが止まるため、同質で同じ長さの棒状のものを量産しやすい。細く薄く削れば、その厚さ次第で適度な弾力の先端を得られる。さらに、無加工の状態でも比較的腐食しにくく保存が容易である。

細工や工芸の材料によく使われる。子供のおもちゃなどにもよく利用される。工芸品としては、表面に様々な模様のはいるものが珍重されるものがあり、菌類による侵食を利用したものもある。

食材として

  • (たけのこ)
  • メンマ(麺麻)。シナチク(支那竹)とも。
  • 実。窮乏期にはその実も食べたという。その栄養価は小麦に匹敵するともいわれている。

生薬として

  • ハチクまたはマダケの葉は、竹葉(ちくよう)という生薬で解熱、利尿作用がある。
  • 葉をに漬けて香りを付けた竹葉青というリキュール中国にある。
  • ハチクまたはマダケの茎の外層を削り取った内層は、竹茹(ちくじょ)という生薬で解熱、鎮吐などの作用がある。
  • タンチク、 ハチクの茎を火で炙って流れた液汁は、竹癧(ちくれき)という生薬である。

繊維原料として

竹を扱った作品

  森見登美彦の虚実取り混ぜたエッセイ。知人の所有する竹林の管理を任された作者の苦闘を書く。

竹にまつわる習俗・慣習

  • 青々としてまっすぐ伸びる様子から、(さかき)とともに清浄な植物のひとつとされている。
  • 地鎮祭などで、四隅に立てられる青竹のことを忌竹(いみだけ)という。あるいは「斎竹」とも書く。
  • 3本の竹を松で囲み、荒縄で結んだものを門松という。
  • 竹の花が咲くと不作、不吉の前兆だという民間伝承がある。
竹は種類によるが、前述のように数十-100年に1度花を咲かせ、結実し枯れる。この実をネズミ等が好んで食べ、大繁殖して農作物に被害を与える、というのがこの伝承の根拠のひとつ。花が咲くと竹が枯れるのは事実で、近年、中国四川省ではジャイアントパンダの生息地付近の竹やぶで大規模に花が咲き、食物となる竹が枯れるため多数のジャイアントパンダが保護を必要としている。またインド北部では、竹が花を咲かす頃、農作物を守るためにネズミ駆除の準備を始めるなどの対策をし、成果を上げている。
  • 七夕
  • 、竹、3つをあわせて松竹梅(しょうちくばい)と呼び、縁起のよいものとされる、もとは厳寒の三友と呼ばれ中国画での画題が日本に伝わったもの、符牒としても使われる。他にも竹・をあわせた四君子等もある。

竹にまつわることわざ、慣用句など

  • 竹を割ったよう
  • 破竹(の進撃など)
  • 竹馬(ちくば)の友
  • 竹箆返し(しっぺがえし)
  • 木に竹を接ぐ
  • 松竹梅

脚注

  1. ^ 農林水産省 森林総合研究所 1997年
  2. ^ 大分県農林水産研究センタ−林業試験場

関連項目

ウィキメディア・コモンズ

外部リンク

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