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ナルコレプシー (narcolepsy) とは、日中において場所や状況を選ばず起きる強い眠気の発作を主な症状とする神経疾患(睡眠障害)である。笑い、喜び、怒りなどの感情が誘因となる情動脱力発作(カタプレキシー)を伴う人が多い。入眠時もしくは起床時の金縛り・幻覚・幻聴の経験がある人も多い。夜間は頻回の中途覚醒や、幻覚や金縛りを体験するなどのため、睡眠も妨げられる。1日の睡眠時間の合計は健常者とほとんど変わらない。 日本では「居眠り病」「過眠症」とも呼ばれているが、一般への知名度が低いうえ、専門医が非常に少ないため、罹患者に対する正しい診断・治療が受けられないことや、まわりの人間からの理解が得られにくいなど、罹患者には大きな負担がかかっているのが現状である。 また、治療を行っていない状態で、機械や自動車の運転中などに発作が起きると重大な事故の原因となりうるためこれらを使用できないなど、社会生活上の制限も大きいものの、適切な治療下にある場合、日常生活を送るのに支障をきたすことは殆どない。
原因ナルコレプシーの病因としてオレキシンという物質の欠乏が明らかになっている。オレキシンは視床下部から分泌される神経伝達物質で、1998年に桜井武(現・金沢大学大学院医学系研究科教授)と柳沢正史(テキサス大学サウスウェスタン医学センター教授)らのグループによって発見された[1]。オレキシン遺伝子を破壊したマウスにはナルコレプシー症状が現れることが明らかになっている[2]。また、ヒトのナルコレプシー患者においても視床下部のオレキシンを作る神経細胞が消滅していることが明らかにされている[3]。90%以上の患者で髄液中のオレキシンが検出されないことも報告されている。さらに、オレキシン神経細胞を破壊し人為的にナルコレプシーを引き起こしたマウス[4]に、オレキシン遺伝子を導入したり、脳内にオレキシンを投与することでナルコレプシー症状が改善されることも明らかにされた[5]。 脚注
症状
以上の4症状は4大症状と呼ばれる。うち、下の3つはREM睡眠と密接に関連しており、REM関連症状と呼ばれることがある。
治療中枢神経刺激薬を使用することで眠気を抑制することができ、塩酸メチルフェニデート・モダフィニル・ペモリンが主に使用されている。また、三環系抗うつ薬やSSRI、SNRIの服用により情動脱力発作や睡眠麻痺の頻度を低減させることが期待できる。4-Hydroxybutylate(GHB)も治療に使われることがあった。上述のオレキシンがナルコレプシーなどの睡眠障害に対する新規治療薬開発につながることが期待される。 その他
関連項目外部リンク
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