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杖(つえ、Wand)とは、細長くまっすぐな、手で持つのに適した道具で、長くて自分の足の長さ程度のもの。木製である場合が多いが、稀に象牙や金属で作られることもある。英語におけるwandは魔術などとのかかわりで伝説や物語に登場することが多いが、元来は農具だったといわれる。日本語での杖にはステッキ(stick)の意味も含まれる。 老人などが持つ杖のほか医療用の松葉杖も杖である。こちらは、最近は折りたためるものも出ている。 古いタロットカードの図柄に、杯、硬貨、剣と並んで杖がモチーフとして使われているが、それぞれに聖職者、商人、騎士、農夫を意味している。杖は、農夫の道具で、これで畑の土を掘り起こしていた。この杖、ワンドと呼ぶものは、現在のトランプでは「クラブ(クローバとも)」に取って代られた。日本でも同様で、百姓の一揆などでも、鎌や鍬が出てくる前は、やはり杖、もしくは棒が唯一の武器であったため、愛知県などでは「棒の手」という伝統芸能としてのこっている。 また、この杖の現代における後身のひとつは、オーケストラの指揮者のタクトである。
象徴的な使用国賓や皇族などを外国から招いたときに、儀杖兵の閲兵などが行われるが、儀杖隊を統率する士官が、象徴的な杖を手にして、統率する。メイス(mace、元は中世では敵のかぶとを叩き割るのに用いられた槌のこと)といわれるが、これも短い象徴的な装飾のある杖の一種で、中世のヨーロッパでは、君主や宗教的な指導者が、その権威の象徴として手にしたこともある。 ソースティン・ヴェブレンの『有閑階級の理論』では、必要もないのにこれ見よがしに手にする杖、ステッキを顕示的な消費として、無用なものに敢えて消費する例として引き合いに出された。 礼装的な使用モーニングコートや燕尾服を着用するときは、礼装として帽子と杖をセットで用いていた。 黒檀等の黒系統の棒に純銀や象牙の握りのついたものが正式かつ主流。装飾品として望遠鏡の付いた物など手作りを生かした個性的な物が数多く存在した。 魔女、魔術的な使用魔女や魔法使いに特有の魔法の呪文により効力を持たせるための小道具として魔法の杖が登場する。ただし、その大半は文学的な脚色が少なくない。 奇術師による使用 (ケーン)杖はマジシャンが奇術を演じる際において、カード(トランプ)やコイン、ハンカチと並び、ポピュラーな道具として知られている。上記項目「魔女・魔術的な使用」にあるように、古来より魔法使いを表現する際には大抵の場合において杖が用いられるため、奇術の神秘性を演出するアイテムとして使用される事もある。 また、この場合、杖は専門用語で「ケーン」と呼称される。なお、短いタイプになると「ウォンド」と呼称される場合も有る。また「ステッキ」でも間違いではないが、この場合は奇術に使用するもの以外の杖も含まれるため、舞台上において奇術の観覧客に対してケーンやウォンドを指す際の呼称としてしか使われる事は無い。 仏教における杖また四国八十八カ所などの巡礼の[[遍路が持つ杖を金剛杖(こんごうじょう、こんごうづえ)または遍路杖(へんろじょう)という。杖は卒塔婆の意味に加え弘法大師の身代りとの意味も持つという。札所には険しい山中にある寺もあるので実用的な登山用としての杖の機能も果たす。 また、山岳信仰の有る地域では八角柱の杖が販売されている。乗鞍岳などでは土産物などとしても販売されている。 武術としての杖棒は武術において重要なものであり、杖を用いた護身術・武術も編み出されている。杖そのものに寸鉄を帯びることがなくとも、打撃と突きが可能であることから、有効な攻撃手段としてなりうることが立証されている。詳細は杖術を参照。 刑具としての杖古代(6世紀頃から平安時代前期の遣唐使中止の頃までと推定)、杖罪(大宝律令以後は単に「杖」)と呼ばれる罪人を打つ刑罰や、拷問に用いる棒のことも、杖と称していた(刑罰に用いる場合は常行杖、拷問に用いる場合は訊杖(じんじょう)といった。律令の規定では、長さは3尺5寸=約1mと定められていた)。罪人を杖で打つ拷問は、刑部省の役人の立会いのもと、背中15回・尻部15回を打つもので、罪を自白しない場合は次の拷問まで20日以上の間隔をおき、合計200回以下とする条件で行っていた(ただし謀反などの国事に関する犯罪に関わっていた場合は合計回数の制限はなかったと推定される)。奈良時代に橘奈良麻呂の乱で、謀反に加担していた道祖王、黄文王、大伴古麻呂、小野東人などが長時間にわたる拷問の末、絶命したのは良く知られているが、他にも承和の変(伴健岑、橘逸勢らが流罪)、応天門の変などの政変でも容疑者を杖で打ち続ける拷問があったといわれる。 登山用の杖近代の登山ではピッケルを杖代わりに使用する。現代では主に伸縮機能のあるストック(登山用)が使用されている。 山岳信仰での杖は仏教における杖を参照。 その他の杖
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