永野護

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永野 護(ながの まもる、1960年1月21日 - )は、漫画家メカニックデザイナー京都府舞鶴市出身。拓殖大学中退後、サンライズ入社。代表作に『ファイブスター物語』(『FSS』)など。

目次

来歴・人物

サンライズのリアルロボットアニメ制作に参加し、ムーバブルフレーム全天周囲モニター・リニアシートなどといったアイデアを生み出した。『ファイブスター物語』のロボット兵器であるモーターヘッドや、『機動戦士Ζガンダム』に登場するモビルスーツキュベレイに代表されるように、精緻で独創性に富んだメカニカルデザインで知られている。

妻はアニメ『重戦機エルガイム』のガウ・ハ・レッシィ/リリス・ファウ役(二役)やアニメ版『ファイブスター物語』でラキシス役をつとめた声優川村万梨阿

作品

漫画

アニメーション

ゲーム

CD

その他

エピソード

彼自身

  • 初のTV出演となった『重戦機エルガイム』の特番では、本人がオンエア中に特大イラストを完成させるというパフォーマンスを披露したが、進行のミスか書いている途中で放置されたまま番組が終了してしまった。
  • モデラーを自認しており、自らデザインしたモビルスーツリック・ディアス」の改造作品「シュツルム・ディアス」の作例が模型専門誌「モデルグラフィックス」に掲載された事がある。後にシュツルム・ディアスは(明貴美加のクリンナップを経て)『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場した。また、田宮模型が主催する1/35ミリタリーフィギュアの改造コンテスト「タミヤ人形改造コンテスト」(鳥山明もこのコンテストに入賞したことがある)に18歳の時に入賞した経験があり、同社が発行する作品集にも掲載された。またモーターヘッド造形やWTMの原型で知られる谷明は、ワンダーフェスティバルにて永野本人に見いだされて海洋堂に入社した経緯がある。
  • ロックに通暁し、作品中にはバンド名(主にプログレッシブ・ロック)やその作品名がしばしば借用されている(例:アモン・デュールアトールアシュ・ラ・テンペルモーターヘッド等)。学生時代にはバンドを組んでおり、彼の担当パートはベースだった。『FSS』のイメージアルバムを自ら手がけたこともある。
  • 愛称は「クリス」。これはイエスベーシストであるクリス・スクワイアに因んだもので、ベースを演奏するようになったのもその影響である。またデビュー当時はイラストの面でも、イエスのアルバムジャケットを手がけたイラストレーターロジャー・ディーンの影響が色濃く出ていた(現在も若干だが『ファイブスター物語』での煙や光線などを表す伸びやかな描線にそれが伺える)。
  • 元来のミリタリーファンであることから『装甲騎兵ボトムズ』のファン。また『ボトムズ』の作画監督の谷口守泰とは、谷口の西陣織の図案デザイナーという異色の経歴と、同じ京都人として、永野との親交が知られている。
  • 2000年7月23日に幕張メッセで行われた東京キャラクターショー2000・角川書店ブースでの『Schell Bullet』トークショーにおいて共著の幾原邦彦とともに「厄落とし」と称して『セーラームーン』(講談社作品)のキャラの女装コスプレ(永野:セーラーヴィーナス、幾原:セーラーマーズ)で登場して観客の度肝を抜いた。この際、妻の川村も客席でその一部始終を見ている。
  • TVゲームに非常に熱中しやすく、スーパーファミコンのソフトが全盛期だった頃は親交のある佐藤元とよくソフトを交換し合い、それが部屋中に散乱していた。特にオンラインゲーム『ファンタシースターオンライン』に熱中し、最も有名なコアプレイヤーとしても知られている。続編『ファンタシースターユニバース』においてもファンサイト、自身専用ロビーを立ち上げプレイに熱中。一部ファンからは「余計仕事が遅れるのでは…」と危惧する声も上がっている。また、彼がデザインした武器がゲーム内に登場する。
  • 巨神ゴーグ』や『機動戦士Ζガンダム』などで親交のある安彦良和は雑誌「ガンダムエース」での対談を経て、永野の考え方を堅実で合理的、「クールなおたく」であると評した。
  • かなりの痩身であり、『FSS』単行本第1巻あとがきに掲載されているプロフィール(1987年時点)によれば、身長175cmに対して体重46㎏ウエスト60cmとなっている。

ガンダム関係

  • 学生時代より「トミノコ族」の中心的存在として知られ、1981年2月22日に新宿アルタ前で行われた富野由悠季主催の『機動戦士ガンダム』劇場版公開前のイベント「アニメ新世紀宣言」に、シャア・アズナブルコスプレをして現れた。後に結婚する川村万梨阿はこのときララァ・スンのコスプレをしている。彼女と永野の結婚時には富野夫妻が仲人を、披露宴の司会をギレン・ザビ役の銀河万丈が務めた。
  • 自身は『機動戦士ガンダム』に登場したモビルスーツ(MS)のデザインではゲルググザクザクレロ等ジオン側のデザインを好んでいると発言しており、それ故なのか『機動戦士Ζガンダム』でデザインしたMSはZガンダム(ラフ・デザイン段階のもの。後に藤田一己がクリンナップし、百式になった)以外はすべてモノアイがある、ジオン的な特徴が見られるデザインである。またリック・ディアスに関して後年「自分は『MSとはこういう物』と思ってデザインしたのに、皆から『こんなのMSじゃない』と言われた」と語っている。
  • 機動戦士ガンダムΖΖ』で監督の富野からメインデザイナーに指名されたが、デザインしたロボットがガンダムに見えないというスポンサーからの苦情により降板した(そのデザインは後に『ファイブスター物語』のワイツ・ミラージュとして再利用されたが、ワイツ・ミラージュの存在自体が没になった)。メインデザインには関わらなかったものの、メカデザインの幾つかは作中に登場している。
  • 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』でもメインメカデザイナーとしてオファーがあったが、永野が提示したモビルスーツのデザインが余りに他のスタッフが要求するものと食い違っていた事などがあり再び降板したことが、後年になって伝えられている。永野はこの時デザインしたモビルスーツを一切公表していないが、ナイチンゲール(サザビーの原型)が後に「ブレンパワード」の『ブレンパワード』のデザインの元になったりしている。
  • 聖戦士ダンバイン』のシリーズの劇場版でもデザイナーとしてオファーがあったが、実現していない。その時のメカデザインは『ファイブスター物語』のMHファントムに流用されている。

『ファイブスター物語』関係

  • 兵器の造形等デザイン面の様々な分野に造詣が深い。実在のメカの中では第二次世界大戦時のドイツ軍やソ連軍の戦車への愛好が強く、オリジナル戦車デザインや、『ファイブスター物語』(『FSS』)における戦車戦の描写に反映している他、「バストーニュ」「トブルク」「マエッセン」「ケーニヒ」などFSSに登場する地名や人物名もその辺りに因んだ物が見られる。
  • 元々ファッションデザインを学んでおり、アズディン・アライア(ボディコンファッションの元祖)を尊敬しているとも語っている。本人も若干気障ではあるが、所謂オタク系有名人では群を抜いてお洒落である。彼の作品のキャラクターの魅力にその特徴的なコスチュームデザインがあることは否定できない。なお『F.S.S. DESIGNS1』では、実家が呉服関係の仕事をしていたため、幼少時より布地に囲まれて育った原体験を語っている。
  • 遅筆でも知られ、『FSS』はその進行の遅さと度々の休載で「読者の忍耐力が試されるマンガ」とまで言われている(本編単行本よりイラスト集の冊数の方が遥かに多いという珍しい作品である)。
  • 遅筆の理由の一つには作画手段へのこだわりがある。現在、カラーイラストは主にアクリルガッシュを用いているが、イラストボードに鉛筆で下絵を描いて彩色するという手法もあり、『FSS』の単行本の表紙画などは制作に1ヶ月以上かかると言われている(単行本第12巻の表紙イラストには1ヵ月半を費やしている)。『F.S.S. DESIGNS2』によれば、アクリルガッシュを使い出したのは1991年頃からで、以前は透明水彩、のちにアクリル水彩を使用していた。アクリル水彩に変えたのは肌の色が確実に出せるのと着色後の安定感から、アクリルガッシュに移行したのは自分の絵に対する理想が固まる中でアクリル水彩の透明感が気に入らなくなったからだという。
  • 一時期『FSS』の執筆にMacintoshを用いた2次元コンピュータグラフィックスを多用していたが、結局「やはり自分の求める表現はデジタルでは無理」と放り出してしまった。もっともアニメ製作におけるコンピュータを使った作業については必ずしも否定的ではなく、『F.S.S. DESIGNS2』において「原画のベクタライズにかかるコストさえクリアされれば、2Dセルアニメーションでも高度なコンピュータでの作業が必須となってくる」と述べ、『GOTHICMADE ゴティックメード-花の詩女-』ではベクター画像を用いた動画の導入を試みている。

外部リンク

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