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緩和医療(かんわいりょう)とは、治療を目的とした医療ではなく、症状(特に悪性腫瘍(がん)による症状をさす場合が多い)を和らげることを目標とした医療のことである。以前は、ターミナルケアとして主に末期がん患者などに対して行われる、主に治癒や延命ではなく痛みなど疼痛をはじめとした身体的、精神的な苦痛の除去を目的とした医療を意味する場合が多かった。しかし、近年の緩和医療の発達を受け、がん診断初期から積極的治療として並行して行うべきであるとされ、さらにはがん以外の疾患への拡大が行われている。緩和ケアとも。 オピオイドをはじめとした鎮痛剤や神経ブロックなどの処置を初めとした疼痛管理、呼吸困難、吐き気、腹部膨満感、その他多種多様な症状管理や姑息的手術を用いて、QOLを最大限高めることを目標としている。終末期医療に限らず、診断初期から重視すべきとされる(がん対策基本法) また、世界保健機関は緩和医療(パリアティブ・ケア)の定義について、「がんの痛みからの解放とパリアティブ・ケア-がん患者の生命へのよき支援のために-」という提案書において、身体的苦痛、精神的苦痛、社会的苦痛の包括的緩和によるQOLの向上に加え、『パリアティブ・ケアは、すべての人間の福利にかかわるため、パリアティブ・ケアの実施にあたっては人間として生きることが持つスピリチュアルSPIRITUALな側面(霊的、実存的とも訳される)を認識し、重視すべきである。』と述べることによって、慢性難治性疾患の患者で表出するスピリチュアルペインにも配慮すべきであることを示唆している。同様に、国連もまた「宗教及び信仰におけるすべての差別と不寛容の撤廃宣言」において、パリアティブ・ケアに係るすべてのプログラムは、スピリチュアルな、あるいは宗教的な多様性を人の根源的な価値観として尊重すべきであるという見解を示している。 事実、現在、ターミナルケアを行う施設をホスピスと言うが、ホスピスとは元来中性ヨーロッパで旅の巡礼者を宿泊させる修道院や小さな教会を指していた。こうした修道院は、戦時中には、傷ついた人々にとっての安息の診療所として機能し、原則的に、そこではいかなる宗派・信条をも問われなかったという。たとえば、「がんの聖人」として知られる聖ペレグリンが属した修道会では、修道院に隣接するハーブ園の薬草から軟膏を製造し、戦傷者の傷口に塗布したという事実が伝わっている。当時は、読み書きのできる者が少なく、医学的実践・研究の多くが、修道士たちによって担われていたという事情があるとはいえ、緩和医療(パリアティブ・ケア)を考える際、身体的苦痛、精神的苦痛、社会的苦痛へのケアが、未分化に、あるいは相互に密接に連携しつつ、全人的な支援を提供していたこのような起源の光景を忘れるべきではない。
緩和医療の定義慢性疾患の診断初期から終末期に至るまで、あらゆる苦痛をとることである。慢性疾患とは癌が一番多い、また苦痛には便秘なども含まれる。 緩和医療における疼痛管理緩和医療における疼痛管理について述べる。痛みとは急性痛と慢性痛に分かれる。急性痛の場合は痛み自体が警告反応であり、また痛みが経過を示すパラメータの一つになるため、診断が確定するまではできるかぎり除痛を行わないことが望ましいと言われていた。しかし近年は画像診断の発達とともに、診断や治療の妨げとなる疼痛を除去することを優先すべきとの考えも広まってきている。また、慢性痛の場合は診断的価値もなく、慢性痛自体が、患者の様々障害となりうる。そのためペインコントロールが重要となる。 WHO式疼痛管理
癌性疼痛でよく用いる鎮痛薬
その他、補助療法として、抗痙攣薬、抗精神病薬、副腎皮質ステロイドなども用いる。 緩和ケアを扱った作品漫画ドラマ関連項目外部リンク
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