薬物乱用

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薬物乱用(やくぶつらんよう)とは、社会規範から外れた方法・目的で薬物を使用することである。

目次

概要

摂取により一時的な快楽を得られる薬物を節度無く乱用した場合、薬物依存症に陥る。

依存症となった場合、乱用による快楽に染まるとともに、常に薬物を体内に保持しておかないと禁断症状により不快に見舞われるため、 常に薬物入手の手段を模索することとなり、そのためには反社会的行動も辞さなくなる。これは公衆衛生上の大きな課題となっている。

薬物を乱用すると薬物の作用により身体・精神の機能が障害される。日本では、飲酒によるアルコール依存症急性アルコール中毒による死亡が社会問題となっている。また 厚生労働省の試算によれば喫煙による肺癌などの超過死亡者数は毎年10万人に上るとされている。

薬物乱用常習者は自らの健康を顧みることや家庭生活・職業生活の維持を放棄し、薬物を使用することだけが目的の生活となることがしばしばである。

乱用の否認

向精神作用を持つ物質などの嗜癖を持つ場合、否認という病的な自己防衛機制が働く。この防衛機制のため、たばこ大麻などの一部の薬物は、長期的影響(特に認知能力や記憶力などの高次脳機能)を無視し、実際よりも害が少ないと言われる傾向がある。

乱用される主な薬物

日本の現状

タバコアルコールに関しては、喫煙・飲酒者の4人に1人が20歳未満の時に喫煙飲酒を始めている。未成年でアルコールやタバコを経験すると、薬物の乱用に興味をもちやすくなるといわれる。

2004年に行われた有床精神科医療施設に対する調査では、違法な薬物の単独使用は、51%が覚せい剤である。有機溶剤は17%と2位であるが、初回使用薬物としては45%を占め、薬物乱用への入門薬としては軽視できず、低年齢の乱用者が多いことも問題とされる。

現在は覚せい剤の「第三次乱用期」であり、乱用薬物の中でもっとも深刻な問題を引き起こしている。日本における違法薬物や禁制品の流通は、暴力団などの反社会勢力にとって伝統的であり、割合としてもきわめて大きな資金源となっている。 [1]

薬物乱用対策

薬物乱用や違法薬物製造は全世界で広がりを見せており、発展途上国の外貨獲得産業として違法薬物製造が生産され、人間の生命や、社会・国家の安定を脅かすなど、人類が抱える最も深刻な社会問題の1つとなっている。 [2] [3]

1987年(昭和62年)に開催された国際麻薬会議において、その終了日(6月26日)を国際麻薬乱用撲滅デーとし、各国がこの宣言の趣旨を普及するよう促した。また、1998年(平成10年)の国連麻薬特別総会においては、「薬物乱用防止のための指導指針に関する宣言」(国連薬物乱用根絶宣言)が決議されている。

2004年(平成16年)に開催された国際連合本部で「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」に関し、公衆衛生分野における初めての多数国間条約として、本条約が発効された。日本も同条約の締結を行い、タバコ規制のための国家能力の構築を図ることを決議された。

日本においては、違法麻薬の薬物乱用に対する警戒心や抵抗感が薄れるなど「第三次覚せい剤乱用期(1997年から現在まで)」が続いている。このような状況を早期に終息させるため、日本政府は「薬物乱用防止5か年戦略」に基づき各種対策を講じている。厚生労働省では、関係省庁の協賛や関係団体の後援を得て、平成5年度(1992年)より「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し、薬物乱用防止をいっそう推進するために、「薬物乱用防止ダメ。ゼッタイ。」運動を実施している。

参考文献

  1. ^ 警察庁組織犯罪対策部企画分析課 『平成19年の組織犯罪の情勢』 2008年2月
  2. ^ 「第 195章 薬物使用と依存(メルクマニュアル 第17版 日本語版 万有製薬株式会社)
  3. ^ 「ダメ。ゼッタイ。」普及運動について(財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター)

関連項目

外部リンク

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