|
Article on other languages:
|
軟骨魚綱(なんこつぎょこう) Chondrichthyes とは、サメ、エイ、ギンザメの仲間を含む、脊椎動物亜門の下位分類群。軟骨魚類とも呼ばれる。名称の由来は、全身の骨格が軟骨で構成されていることによる。
概要世界中の海洋に広く分布し、一部淡水域にも生息する。また、海水域と淡水域を自由に行き来できる種も存在する。深海種も多く、ギンザメ類はそのほとんどが深海に生息する。サメ、エイ、ギンザメでは各々体の形や大きさは異なり、一様でない。魚類中最大のジンベエザメもこの中に含まれる。脊椎動物の中でも比較的原始的な分類群であり、約4億年前の古生代デボン紀に出現したとされている。 形態・生態軟骨軟骨魚類は硬骨魚類のような硬骨ではなく、軟骨で全身の骨格を形成する。歯だけは軟骨ではない。そのため、サメ類の化石はほとんど歯しか見つからない。軟骨は長い時間の中で分解されてしまうからである。 ロレンチニ瓶発見者の名前に因む。ロレンチニ氏器官とも呼ばれる。上顎から吻の先端にかけての体表に存在し、見ると小さな穴が多数開いたようになっている。これは電気受容器であり、生物の筋肉から発生する微弱な電流を感知し、獲物の位置を知るのに役立っている。海水中では電気の減衰が早く、感応距離は30センチメートル程度といわれている。主に砂の中に隠れている生物を探ったり、獲物に攻撃を加える瞬間などに使用されているものと思われる。 浸透圧調節軟骨魚類は浸透圧調節のため、体内に尿素やトリメチルアミンオキサイドを蓄積している。これにより体内の浸透圧は、外界(海水)よりもわずかに高張に保たれている。硬骨魚類やその他の脊椎動物の体内の浸透圧が海水の3分の1前後であることを考えると、それよりもかなり高い値になっている。 尿素は体内に多量に保持しておくとタンパク質の構造を変性させ、その働きを阻害するので、一般に生物にとってよくない物質である。しかしトリメチルアミンオキサイドと共存することでその効果が弱められ、尿素とトリメチルアミンオキサイドの存在比が2:1になるのが望ましいとされている。 死後時間が経過したサメやエイの体からは、強烈なアンモニア臭がする。これは空気中にいる、尿素をアンモニアに分解する微生物の働きによるものである。 海産種では体内の過剰な塩類を排泄するため、直腸腺という器官を直腸の近くに備えている。直腸腺を構成する細胞は、多くの魚類の鰓に存在する塩類細胞と形態的に類似している。 浮力調節軟骨魚類は鰾(浮き袋)を持たないので、肝臓に蓄積した油(肝油)により浮力を調節する。このため肝臓は非常に大きく、全体重の3分の1を占める種もある。油の成分は主にスクアレン(スクアラン)である。 分類ギンザメ類を含む全頭亜綱 Holocephali と、サメ・エイ類を含む板鰓亜綱 Elasmobranchii に大きく分けられる。現生種を含む分類群は太字で示した。 全頭亜綱
板鰓亜綱
関連項目 |
This article is from Wikipedia. All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.