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酪酸(らくさん、butyric acid)、IUPAC名:ブタン酸(Butanoic acid)もしくはn-ブタン酸(n-butyric acid)は、構造式 CH3(CH2)2COOHの直鎖カルボン酸である。構造異性体にイソ酪酸 (CH3)2CHCOOH がある。哺乳類は極微量でも臭いを探知することができ、イヌでは10ppb、ヒトでは10ppmまで嗅ぎ分けることができる。
性質酪酸はpKa4.82の弱酸で類似化合物の酢酸はpKa4.76である[1]。これらカルボン酸の酸強度は-CH2COOH構造から生じている[2]。酪酸の密度は0.96 g/cm3で、分子量は88.1051である。従って純粋な酪酸は10.9mol/lである。 融点−7.9℃、沸点164℃の無色の油状液体で、特有の不快臭を有する。水とはよく混和するが、食塩水には溶けにくいことから、酪酸水溶液に多量の食塩を加えると分離することができる。 存在バターの中から得られたのでこの名で呼ばれるようになった。また、銀杏の異臭の原因でもある。 脂肪酸の分解過程で生合成されるほか、バターやチーズ、皮脂に含まれている。哺乳類の大腸や反芻胃では細菌が食物の中のセルロースやヘミセルロースを嫌気発酵し、酪酸などの短鎖脂肪酸を生成しており、これが草食性動物の体内では重要なエネルギー源となっている。 合成工業的にはブタノールやブチルアルデヒドの酸化によって作られている。また、酪酸エチル、酪酸イソアミルなどのエステルはパイナップルの香気成分として知られる。 危険性皮膚や粘膜に対する腐食性があり、水生生物に有害。 ICSCでは「漏洩物処理」項目で、環境中への放出を禁じている。 脚注
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