類人猿

トマス・ヘンリー・ハクスリー進化について述べた『自然における人間の位置』の口絵。(古典的な)類人猿とヒトの骨格を比較している。

類人猿(るいじんえん、anthropoid)は、人に似た形態の大型の猿を総称する通称名。ヒトの類縁であり、高度な知能を有し、社会的生活を営んでいる。類人猿は生物学的な分類名称ではないが、便利なので霊長類学などで使われている。一般的には、人類以外のヒト上科に属する種を指す。したがって、テナガザル科オランウータン科(とヒト以外のヒト科)がこれにふくまれる。テナガザルの仲間を小型類人猿、オランウータンゴリラチンパンジーボノボを大型類人猿と呼ぶことも多い。

上述の通り利便性から、ヒトという「自らの所属する種を除いたヒトの類縁種をこのように呼ぶ」というだけであり、生物学的な根拠はない事には注意が必要である。生物学的には類人猿とは呼ばずに、これらのグループにヒトも含めるのが妥当である。

以前の分類では、オランウータン科にはオランウータン属ゴリラ属チンパンジー属を含めた。しかし、DNAの進化分析を考慮した新しい分類では、オランウータン科はオランウータンのみとなり、ゴリラ属・チンパンジー属はヒト科に分類される。さらに、オランウータンもヒト科に含める学者もあり、この学説の場合にはオランウータン科は消滅する。

図鑑等では、「類人猿=オランウータン科」の説明が残っている例もあるが、混乱しないように注意するべきである。

オランウータン、ゴリラ、チンパンジー、ボノボ(大型類人猿)は野生で絶滅の危機に瀕している。森林伐採などによる生息地の減少や、密猟が大型類人猿の減少の原因である。緊急に保護対策が必要だと言われている。

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